感動!八義の天然氷は「キャンドルアイス」だった!~北大名誉教授前野先生に聞く

北海道大学名誉教授の前野先生は「ひんやりこおりの本」などを執筆しておられる雪氷物理の第一人者。サイエンスアイの代表も務めるえら~~~~い先生なのですが、
実は私たち八義をスタートするときに、いろいろお話を伺い、氷室や氷池を作る際のアドバイスなどをいただいているのでした!
前野先生は、普段は北海道で活動されていらっしゃるので、なかなか山梨の山奥まで来ていただくのは難しいのですが、学会で長野県松本に来られたその足で、氷室によってくださいました。

久しぶりにお会いする先生は、相変わらず若々しくお元気でエネルギッシュ!頭を使っている人って老けないというか、オーラがやっぱり違います!

私たちもここぞとばかり、先生にアレコレ質問しまくって、今迄天然氷については熟知しているつもりでも、まだまだ目から鱗のことがたくさんあるんだなぁと実感しました。
毎年天然氷をつくっていても、その年その年で気象が変わるし、想定外の自然現象に見舞われ、苦労の連続。こればかりは経験をもっともっと積んでだんだん上手に往なせるようになるのでしょう。(何十年も何代もやられている大先輩氷室と違って、八義は新参ですから圧倒的に経験が足りず、やっぱり想定しない異常気象などには四苦八苦、右往左往してしまうのです><)

一つずっと「なんだろう?」って思っていたことがあって、思い切って先生に聞いてみました。
氷を出荷のためにカットしていて、ゴミが入ってしまったり欠けてしまったりして出荷できない氷を庭に捨てていたりしたのですが、お天気の良い日、直射日光にあたると、すこし変わった溶け方をしていたのです。
というのも、だんだん溶けて小さくなるのでなく、スティック状に細かく縦にパラパラと離れて溶けていくのです。
そんなの初めて見たので、「なんだこれはっ!!!!!????罅でもはいっていたのか???」と思っていたのですが、先生にお伺いして謎がとけました!

なんどそれはキャンドルアイス現象といって、とてもよい氷にみられる素晴らしい現象とのこと!
しっかりとゆっくり凍った証拠で氷の結晶が大きくしっかりしているからそうなるんだそうです!!
スティック状の一本一本がなんと一つ一つの氷の結晶だそうで、北海道でももっとも標高の高い位置にある然別湖で春にみられる現象で、スティック状に溶けた湖の氷同士がぶつかって細長い形をした氷が湖面から顔をだし、風にそよいてサラサラと音を奏でるそうです。NHKでも紹介されたことがあるそうです!
https://www.nhk-ondemand.jp/goods/G2013048469SA000/

なんだか、すごく感動してしまいました!48時間で凍らせてしまう純氷ではなかなか見られないそう。
ここまで結晶がしっかりしているからこそ、細かく薄く薄~~~~く、フワフワに削りやすいのだそうです。
改めて天然氷ってすごい!って実感。自然の力ってすごいんだね!(何をいまさら言っているのと、氷おじさんに怒られそう。)

それに加えて、ここ八ヶ岳のお水は本当に美味しいお水なので、最高のお水で最高の天然氷を!!!去年より今年、今年より来年と、ますますよい氷をつくるぞ~~~~!とモチベーションもアップしたのでありました!

それから、前野先生が北海道のお土産に無添加の昔ながらの寒晒しで作られた高級「さけとば」を持ってきてくださいました。
これがもう本当に美味しくて!今まで食べていた「さけとば」はきっと偽物だったのではないかと思うくらい、鮭の味がしっかりとしているのに怪しい薬品臭さが全くなく、塩加減も超自然。氷おじさんも大喜びでした。

この「さけとば」さえあればしばらくだまってカミカミしているので、おじさんが言うこと聞かないときや、めんどくさいときは与えておきましょう。笑

記念にお庭でクロとパシャリ!

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前野先生本当にありがとうございました!次回はきっと北海道に私たちが伺いますぞ!!!!(北海道出張とかグフフフフフ。)